2017年3月1日水曜日

強運の男、にいに。

これまでの人生、当の本人は大して運はないと思っているが、周りは「かなり運が強い」と思われている男、それが我が家の長男、にいに。

高校受験は狭き門であったにもかかわらず、補欠という立場にありながら、本当は入学願書提出日に補欠の人間は待機していないといけないのにそんなことも知らず、その後学校に、「僕は補欠1番なのですが(入学希望者が1人減った場合に、1番の枠であるという意味)どうなっているでしょうか」と毎日聞きまくった。事情をよく知らない事務の方が「そんなに言うなら、校長先生に会ってみてはどうですか」とたまたま取り次いでくれたため、校長に直接面会をし、「うーん、君はなんであの日来なかったのかな?そうしたらなんの問題もなくはいれたのにね」といいつつも、「じゃあ、君の希望している課の学部長が良いといったらいいよ。聞いてきなさい」とこれまた校長自らが学部長に取り次いでくれたため、無事狭き門をなんとかすり抜けることができた。

去年は数年前から始めた柔術という、まだまだ競技人口の少ないスポーツで、対戦相手もあまりいないため、すんなりとジュニアの国体に出場する機会を得て、これまた新しいスポーツではあるが一応経験はまあまああるため、たまたま銅メダルをいただくことができた。これは私の中ではかなり運の強い出来事の一つだと思っている。

そして2017年1月。ついに、にいにはジュニアとして柔術でファイティングと寝技の2種目のタイ代表選手となってしまった。先月これの選考会を兼ねた全国大会がバンコクで行われ、たまたま強い選手が年齢が足らず出場できなかったため、こんな大役が彼に回ってきてしまったのである。先日はジムのコーチから私が呼び出され、「努力もしない、練習にもあまり来ない、態度もよろしくない、せっかくこうやって素晴らしい機会に恵まれ、この調子で行けばスポーツ推薦で有名国立大学は選び放題、賞金だって稼げるというのに、このままでいったらクビ」とこっぴどく怒られた。

これには当の本人は「学校のワークとかが忙しくて練習は行きたいけどなかなかいけないんだ。仕方ないだろう」と怒っていたが、国代表になったことについては「困ったなあ...おれ本当にそんなに強くないのに」とため息をついている。これまでほとんど運だけで生きてきた男にいに。タイトルに負けないよう努力して、実力と変えるのか、はたまたむざむざと国際試合においてひどい成績を残すのか、またしても運で何かを勝ち取るのか。

それはまずこの数カ月だらだらして8キロ近く増えた体重を戻してからだ。